本。

小川哲著 ゲームの王国。

おひさ。 自粛自粛のゴールデンウィーク終了。テレビやネットの中にはこの状況にうまく適応している人がたくさんいて、今だからこそ学ぼうとか、自分のやれることをみつけていこうだとかで、眩しい。眩しすぎて、自分が影の中にいるよう。 私は何をしている…

ギョーザとソマリランドと私。

快晴の水曜日。ゴミ出し、布団干しミッションクリア。窓を開けて空気の入れ替え。朝はまだ寒いけけれど真冬とは明らかに違うとろんとした冷たさ。 昨日は中三日ぶりに病院に行って夫に会えた。顔を見るだけで心が落ち着く。嬉しくてたくさん喋った。鼻からの…

古川日出男著 アラビアの夜の種族

すごい風、すごい雨。月曜日。 引きこもりの三日目、もっぱら文字でのやり取りをあちこちと。口は、食べることにしか使っていない。もしもしみんな、どうお過ごしですか。 浴室を磨くとか、寝室のベッドの配置を変えたりとか、夫の退院に向けての動きをしつ…

真藤 順丈「宝島」

雪予報だったけれどこの辺りは雨。昨日とはうってかわって真冬のような寒さなので、ストーブを焚いて引きこもり。そうじゃなくても世の中全体が引きこもりを推奨する昨今(コロナウイルスの影響で)、家で楽しめる映画やドラマや本や芸術、それに学びの場な…

川上未映子 夏物語

私は、彼女の作品に恋をしている。 出版されたらすぐに読みたいけど、もったいなくてとっておいてのこの「夏物語」。 二部構成になっていて、第一部は芥川賞受賞作「乳と卵」を、膨らませたというか深くしたというか、あちこち肉付けされて裏のほうまでより…

黒い春に雲をつかむ話を海辺のカフカで読み上げて。

最近読んだ本たち。 *黒い春 山田宗樹著 *雲をつかむ話 多和田葉子著 *海辺のカフカ(上・下) 村上春樹著 久しぶりにエンタメ小説を読みたくなって、百年法がすこぶる面白かった山田宗樹の『黒い春』を。感染経路や治療法などが全くわからないうえに激烈…

夢のウラド F・マクラウドW・シャープ幻想小説集 訳:中野善夫

一昨日、読了。本を閉じると長い長い旅から帰ってきたみたいな心地になった。程よい倦怠感と脱力、刻み込まれた数々の素敵な思い出たち。 はじめに断っておこうかしらん。私はケルト民話を知らない。その存在すら知らなかった。フィオナ・マクラウドの存在も…

犬婿入り 多和田葉子

夢のウラドと並行して読んでいた本。 「ペルソナ」と「犬婿入り」の二つが入っている。どちらも読みやすくそれでいて単純ではない。無駄が一切ない選び抜かれた言葉たちが独特の言い回しで自由に転がるから、追いかけながら読んでゆく感じで。感情表現をあれ…