こころとからだ、人間の全部。

久しぶりに今日は自分を甘やかして、なんもしない、とろんとろんの一日を過ごすんだと昨夜決めたのだけれど、そううまくはいかないね。

夫、今日一時退院の予定が来週にのびた。抗がん剤の副作用で下痢、あと好中球の数値が悪く、一昨日には高熱がでた。首からカテーテルを入れてそこから高栄養輸液を24時間入れているのだけれど、そこから細菌が入った疑いがあるとのことでひとまずそれも抜いた。今は腕からの点滴で入れている。来週には、また首からカテーテルをぶっこむらしい。

なんも考えたくないとき、なんも考えずに観るというか流しっぱにできるテレビに頼りがちな日々だったけれど、最近はYouTubeで癒し系の音を。鳥のさえずりとか、川のせせらぎとか。テレビ、ついていてもどうせあまり観てなくて、誰かが笑ったり叫んだりする声だけ拾って、一人感をごまかしていたに過ぎなかった。

あまりにも忙しないおかげで、ベルトの穴が一つ奥になった。12月に入った頃からの夫の急激な体調悪化に引っ張られるかたちで私も食欲を失い、入院直前は、食べること自体が嫌というか怖いような、身体が食べ物をうけつけないみたいな状態になり、もう二度と食に興味をもてないのではないかなんて、その時は本気で考えた。言い聞かせていたのは、これまでだって何度かそういう状態はあって、その都度盛り返してきたやんけ俺、だ。でも、どんなに言い聞かせても急には食べられるようにならないわけで、無理やり奮い立たせて少量口に含むを繰り返し、食べられるようになってからも、味とか、ましてや美味しいとかは全然感じなくて、ただ栄養をとらねば、私が倒れたら大変という気持ちで咀嚼して飲み込むだけだった。が、昨日久しぶりに、このお肉をこうして食べたら美味しかろうとスーパーで、本当に久しぶりにそういう気持ちになれたのだった。人間、すごい。人間、万歳。