だだ漏れ濁点。

ご無沙汰だった。この間、ヒーヒー言いながらパソコンに向き合って、なんとか〆切りに間に合って、息子氏の誕生日に一人興奮し、新しいものが早くも浮かんできたから昨日からそれに着手していた。そんな日常。

暑いねしかし。暑いなんて言葉じゃ足りないくらい暑い。濁点つけたいね、「あ」にも。「い」にも。

妙にリアルな夢をみると、起きてからもそれに引きづられるように過去の悲しみを思い出して芋づる式。今朝は、一生懸命話せば話すほど、相手の理解が遠ざかってゆくという夢をみて目覚めた。こういう時相手は大概複数人で、私は一人戦っているみたいに躍起になって、わかってほしい、わかってほしいと繰り返している。まるで異星人と話しているみたい、と書こうと思ったけれどそうではなくて、言葉が通じているのに伝わらないジレンマ、分かり合えないハレンチ。右といえば左と言われ、上と言えば下と言い返される。複数人から自分を否定され続ける。馬鹿じゃなかろうかという様子で。

私はすでに孤独だけれども、もっと深い、本物の孤独になっていく過程をみているみたい。夢の中の私は、投げ出すように逃げ出して、背中に罵倒を受けていた。

ところで昨夜は、夕飯を食べた後散歩に出て、帰りに立ち飲みやをみつけて入ってみたのだけれど、なんかすごい店だった。埃だらけのカウンターと荷物がどっさり置かれたテーブル席と作業員のような恰好の店主。客は私たちだけで、出てきたおつまみは全部冷凍食品だった。冷凍焼けをおこした枝豆とか脂がぎとぎとのからあげとか。調味料の蓋はべとべとの埃がくっついていて、いたるところにくもの巣がはっている。ある意味すごい体験ができて、私たちは笑いながら飲み、カウンターにどすんと置かれた埃まみれの巨大なまねきねこも笑っていた。笑いながらごちそうさまと店を出て、笑いながら坂を上って、笑いながら帰ってきた。