熱よさがりたまえ。

退院から10日。点滴交換を忘れてアラーム鳴ったり、手順を誤ったりと、二人ともに緊張感が抜けすぎてへまをやらかすことが増えた。そのたびにチューブに空気が入るなどヒヤヒヤすることになるので、壁に時間や手順を書いた紙を貼って、気持ちを引き締めるなどした。

昨日は(今日もだけど)久しぶりに暖かくなったので下山し(家が山の上)、軽く散歩をした。夫は原チャリで山をおり、麓のお店の駐車場に停めさせてもらって、そこから10分くらい二人で歩いた。久しぶりの外の空気は気持ち良かったらしいが、何分体力が落ちている。ゆっくり歩けばいいものの、元気だった頃のようなスピードで歩き始めたものだから、こっちがドキドキしてしまう。案の定、心臓がバクバクするというので最寄りのスーパーにあるベンチに座って休んだ。もっと歩けると思っていたらしい。歩き始めの嬉しそうな様子と、思ったよりも歩けないという現実。焦らないで、ゆっくりやろうよと声をかける。

疲れが出たのか、今朝から八度越えの熱を出し、先ほど訪問看護師さんに来てもらう。八度の中を行ったり来たりしているが、本人はそれほど調子が悪い感じがしないというので様子をみることに。九度を超えたり他の症状もではじめたら、即病院だ。感染症じゃないことを祈る。

家を出るまでは、一緒に歩くときは手をつなごうと思っていたのに、大丈夫?しんどくない?なんてことばかり気になって忘れてしまったのが悔しい。次は、絶対につないでやると心に誓う。

夫はおとなしくベッドにいる。私は、図書館に予約した本が届いているというのででかけたが、臨時休館だった。ほほう。私くらい臨時休にぶちあたる確率が高い人間になると、実は行きがてらにもうほんのり予感していたりする。もしかしてもしかして臨時休だったりしたりして、みたいに。それでも、いやないわ。ありえない。だって一昨日休みだって確認した時には今日が休みだってふうになってなかったし!とか言い聞かせながら歩くのである。下山するのである(だって家が山の上)。なのにこれだ。

こういうことが全く起きない人生を送っている人もいるのだろうか。いるのだろうな。

注文を忘れられる率と、店でもなんでも臨時休にぶちあたる率、ずば抜けて高い人たちだけで集まって、傷を舐め合ったら案外楽しいのではないだろうか。どうだろうか。